「俺、思うに……」って感じ

「テーマが何」って感じよりも、普段の生活の中で私の思うことを思うままに書こうかと思っております。

「リンゲルマンの法則」から学ぶ社会人の心得3つ

みなさんリンゲルマンの法則って聞き覚えはありますか?

 

 

リンゲルマン効果、フリーライダー現象、社会的怠惰

なんて呼ばれ方もします。

今回はこれをもとに、我々社会人が

「仕事をするときに覚えておかなければいけない3つのこと」を紹介していきます。

 まずこのリンゲルマンの法則ですが、具体的にどんなものかということを紹介します。

 

 

 

リンゲルマンによる実験の内容と成果について

20世紀の初頭フランスの農学者である「マクシミリアン・リンゲルマン」という人が、

集団作業、つまりは二人以上で行う必要がある作業をさせた場合の、一人あたりの発揮能力を数値化するという実験をしました。

 

この時、一人で作業にあたった際の発揮能力を100%とした場合。

人数を増やすにつれて、一人あたりが発揮する能力が以下のようになった。

 

2人 93%

3人 85%

4人 77%

5人 70%

6人 63%

7人 56%

8人 49%

 

ちなみにグラフにするとこんな感じです。↓

 

f:id:areacel:20200520193811p:plain

 

集団が大きくなればなるほど一人あたりの発揮能力は減る。

 

しかしながら、国民性や文化の違いから学問的な一貫性はないとされている。

また、年齢差、男女差などにおいては、性的な区別や固定観念から、

男性側のほうがパフォーマンスの低下率は大きいと観測されている。

 

 

 

以上、ここまでがリンゲルマンの法則の概要です。

ちなみにすべてwikipediaさんからの抜粋文章ですので、正確な文章が読みたい方はそちらも読んでみてください。

 

 

 

リンゲルマンの法則から学ぶべき3つのこと

今回の記事にて学ぶべき大切なことは、

 

  • 人間は作業人数が増えると発揮する能力が減る
  • 男女間には、無意識に性的区別がなされている
  • これは実験、検証をもとに裏付けをされている

 

この3つです。

ひとつずつ掘り下げていきます。

 

人間は作業人数が増えると発揮する能力が減る

社会人、会社ひいては人間として生活を営む上で、「集団で何か作業をする。」というのは決して避けられないことです。

ではここで、「集団になると必ず一人当たりの発揮する能力が減る」となってしまったら。

ましてや、それが「増えれば増えるほど発揮できなくなっていく。」となってしまったら。

これってものすごく効率悪いですよね。

せっかく人員がいて、同時に複数人で作業ができるにも関わらず、

その人員全員で作業にあたるのはかえって一人ひとりの能力が発揮できず、効率が下がる。

 

つまり、それを防止。もしくは緩和する策を練らない限りはいくら人がいても、

そのすべての能力は発揮できない。ということです。

 

環境による要因

ではなんでそんなことが起こるのか。緩和策を考えるということは、原因がわからないことには前には進みません。

 

みなさん想像してみてください。

集団の中で、自分が「手を抜こう」と考える瞬間。いつですか?

 

「頑張らなくてもいい」と思った瞬間ですよね。

 

「頑張らなくてもいい」もしくは、「頑張る意味がない」と思った瞬間に、人間一人あたりの能率はぐっと落ちます。

大人数の統制をとるときは、最小単位の役割をしっかり意識させることがとても大切です。

 

集団を小さくさせればパフォーマンスを上げることができる?

たとえば先生だとわかりやすいですね。

これを 大・中・小 でたとえてみましょう。

 

大 ・・・ 勉強を教える人

中 ・・・ 数学を教える人(各教科)

小 ・・・ 数学の数Ⅰを教える人(教科の中でも単位ごと)

 

このようにカテゴライズすると、「小」の単位に入る人って一つの学校にそんなに多くはいないですよね。

そうすると、「作業するべき集団」の集団の分母を減らすことができます。

カテゴライズして、その人の唯一性を浮き彫りにすることで、集団ではなくさせることも可能です。

 

そういったある種のマインドコントロールをすることも、マネージメントとしては大切ですね。


男女間には、無意識に性的区別がなされている

今ではそこまで明確な男女の差は撤廃されるようにいろんな人が声を上げています。

しかし、やはり無意識下。もっと言えばみなさん、「なんとなくこれは男の仕事」「なんとなくこれは女の仕事」って区別していることありますよね。

 

もっと言えば、「これは男がやるべきではない」「これは女がやるべきではない」と、

無意識に感じている。もしくは明確に思っている仕事、作業ってありますよね。

これは決して悪いことではありません。

 

区別の話ですよ?差別のことではありません。

 

「適材適所」の裏返しでもある

男性の優位性といえば。代表的に言えば、力がある。ですよね。力仕事は男の仕事だ。

女性の優位性といえば。周りに目を配れるとか、細かいところまで気が使えるとか。と言われています。

もちろん人によってはその逆が得意人もいますけどね。

 

この、「こういう人がこういうことやればいいのに」も、集団で見れば

不満、意見の相違で効率の低下につながります。

 

例えばここにAさんがいます。

Aさんの能力は、

  • 力仕事が得意
  • 計算がめっちゃ得意で電卓もできる

そしてこの人が、経理職に異動になったとします。

これに関していろんな意見が出ると思うんですね。

 

モチベーションアップ

  • うちの部署に来てくれた。仕事の分配先が増える
  • あの部署にあんな人材を配置できるなんてうちの人事は素晴らしい

 

 しかし、その逆も存在するんです。

モチベーションダウン

  • うちの部署だって忙しいんだからその人材こっちに回してくれよ!
  • そんないい人材が来たんだから今人が必要なのはそこじゃないだろ

 

とこんな感じに、

区別されているものには基本的には対照的な思考が存在します。

この例では男女が関係なくですが男女間でも同じようなことは置きます。

いまだに給仕は女、汗をかくのは男と言っている人は正直少なくありません。

 

 


これは実験、検証をもとに裏付けをされている

そして、これらは裏付けがされています。いわゆる「ちゃんと信憑性のある話」ということです。

 

「うちは全員がしっかり意識しているから大丈夫!」

 

といってもいられない。ということです。

 

 

事実よりも心構えとして

もちろん本当に大丈夫な集団もあります。

しかし、それは事実上の問題。要は、集団内部の人間が自覚することであって、

集団の統率者がその評価にあぐらをかいていいものではない。

ということです。

 

常にワーストを考えて。というと滅入ってしまうとも思いますが、

集団に対するアプローチ、モチベーションアップなどは

常にはからないと落ちて行ってしかるべきである。ということが必要だということですね。

 

 

 

まとめ

集団に属すること、集団と対峙して統率すること。

おそらく必ず一度はあることだと思います。

どんなに素晴らしいリーダーでも、何のアプローチもかけずに放置してしまうと、

生産性もモチベーションも下がってしまいます。

 

心理学は、アクションをかけるときにだけ使うものではなく、

観測し、考察するときにも必ず役に立ちますので、ぜひ取り入れてみてくださいね。